相談支援専門員の日々

障害福祉サービスの計画相談をしていた爺(じじい)のブログ。現在は就労B、生活介護の支援員をしています。

相談支援専門員の修了試験

先日、社会福祉士受験資格取得のための
養成校(通信課程)の修了試験を受けた。
結果は不合格、再試験となった。

試験は午前と午後で150問、合格ラインは90点だったが、
私の得点は87点だった。
終了直後、自分では、もしや100点を超えたかな、
と感じていたが、そうは問屋が卸さなかった。甘かった。

恐ろしいことに、養成校の平均点は100点超えだった。
みんな、とても真面目に勉強している。偉い。

先生によれば、
この修了試験を一発でクリアした受講生が、
社会福祉士の国試に合格した確率は、約8割。

しかし、修了試験に落ちた人の統計は、
残念ながらとっていないそうだ。

合格ラインから3点足りなかった私の合格率は、
勝手に想像するに50%ぐらいだろうか?

成績表によれば、いまの私の弱点は、
社会理論と社会システム
福祉行財政と福祉計画
障害者に対する支援と障害者自立支援制度
権利擁護と成年後見制度
福祉サービスの組織と経営
高齢者に対する支援と介護保険制度
児童や家庭に対する支援と児童・家庭福祉制度
更生保護制度
の8科目だ。

特に高齢者と児童は弱く、偏差値がとても低い。

ここで再度気持ちを引き締めて、
残りの時間の勉強に取り組んでいこうと思う。
コツコツと学力の補強をしていきます。

相談支援専門員の疑問

仕事をしていて疑問に思うことはいくつもある。

短期入所は
事業所が未定でもお守りのようにサービスをつけられるが、
GHの体験のサービスをつけようとすると、
私が仕事をしている市町村では、
家賃額証明が必要になる。

だから、ある程度、体験の話が具体的になっていないと、
サービスをつけることは出来ない。

体験だから、気軽に出来た方がいいと思うのだが…。
実際の内容は、短期入所とそれほど変わらないし…。

サービスの目的が違うのは分かるけれど、
不思議に思う部分です。

相談支援専門員の自己覚知

朝ドラで、志村けん演じる小山田が、
主人公が熱い想いをぶつけるようにして
書き上げた楽譜を見て、
で?と問うシーンがあった。


相談支援専門員は、月末と月初は特に忙しい。
月末は、なるべく請求の積み残しがないように、
モニタリングに励まなくてはならない。
月初は、月末で受給者証が切れる人の計画を作成し、
早々に役所に出さなければならない。

そんな月初に、
私は2つの会議に出なければならなかった。
どちらも、利用者さんのご家族が、
利用者さんをいかに大切に想っているかを、
支援チームで共有しよう、という内容だった。

熱い想いは分かるけれど、私は
2つの会議に出た結果、
で?と思わざるをえない。
私の4時間を返してくださいと
思わずにはいられない。

ご家族は利用者さんとの距離は近いけれど、
近いがゆえに、利用者さんのある一面が全然見えていないこともある。

あなたのご心配は、少しピントがずれていますよ、
と言いたくなる。

しかし、熟練の専門職は、そんなご家族に、
上手に寄り添っていく。

そして、私は自分の価値観が、
家族や児童、療育等を軽視し、
特定計画、就労支援等を重視する傾向にあることを
改めて感じた。

支援員としては、
手掛ける分野に偏りがない方がいいに決まっている。
しかし、で?と思ってしまうものに
時間とエネルギーを注ぐのは、
正直、なかなかに難しい。

相談支援専門員の模試①

私は来年の社会福祉士の国試を受ける予定だ。
まだ受験資格を得られていないし、
コロナの関係で試験が行われるかどうかも分からないので、
あくまで予定だけれど。

今日は私が通信課程を受けている養成校主催の模試の日で、
今年2月の国試の過去問を受けた。
午前は時間の余裕を感じたが、
午後は仕事のことをふと思い出すなど、
集中力が途切れがちで、時間ぎりぎりだった。
答えが2つある問題で1つしか答えていないものがいくつかあった。
結果は78点だった。
0点科目があったかは、まだ確認していない。

だいたい、合格点は90点付近、しかし100点近く取らないと合格圏に届かなかった年もある。
私はあと20点分、力をつけないといけない。
そのための具体的方法を、学校は指導してくれる。
見通しが立つから、とても心強い。

なぜ社会福祉士の資格を取ろうと思ったかというと、
資格取得の勉強を通じて、
現場での支援の原則を知りたいと思ったからだ。

勉強開始後、私は相談支援専門員になり、
社会福祉士の資格を取るよりひと足早く、
ソーシャルワークに首まで浸かっている。

正直、日々の相談の仕事にあっぷあっぷで、
もうこの仕事を辞めようかと思う事があるが、
もし相談支援の仕事から外れたとしても、
社会福祉士の勉強で得る知識は、人間相手の仕事や、
単に会社員として組織の中で生きていく上でも、
とても役に立つものと感じている。

相談支援専門員の石の上にも三年

現場(就Bと生活介護の多機能)の支援員だった頃、
ほとんど喋らない利用者さんがいた。
異性とは、ほぼ口をきかない。
しかし、同性の利用者さんや職員とは、たまに話す。
しかも、意外とその声がけたたましい。
新人の職員が入ると「あの人が話すのを見た事があるか」というのが、
会話のきっかけになる感じだった。
私はその現場に3年と数カ月いて、その利用者さんを毎週グループホームへ送迎していた。

関わって3年が過ぎた頃、いつものようにその方を送ると、
ホームの玄関で、私に手を振りながら
「じゃあねー、ばいばーい」と言ってくれた。
私は、お疲れ様でした、と答えた。
初めての会話だった。
その挨拶は、私が現場から異動するまで続いた。
何が会話のきっかけだったかは分からない。
明確な引き金のようなものは、なかったのかも知れない。

毎日、利用者さんと顔を合わせている現場の支援員としてでさえ、
ラポール形成に3年かかった。
モニタリングでしか利用者さんと会わない
現状の私にとって、
信頼関係を構築することは、容易ではないように思う。

相談支援専門員の傾聴

先日、独居の男性の利用者さん宅を訪問した。
この方は、長い間、幻聴と共に生きている。

幻聴が、実際には存在しない人の声であることは、
ご本人も理解している。

ただ、実際にいる人(街で見かける人など)からも、
非難や否定の言葉をかけられていると感じてしまう
ことがあるようで、なかなかにしんどそうである。

この方には、想い人がいる。
その想い人は、昔、ご本人と交流のあった人らしいのだが、
現在は、多分、連絡を取り合っていない。

しかしご本人は、その想い人のことを考えて、
自宅の模様替えをしたりしている。

その想い人と、想い人の両親と一緒に暮らす
ことを前提にして、準備をしているのだ。

自分が死んだ後、想い人が困らないように、
遺せるものは遺そうと思っているとのことだ。

ご本人は、とても優しい。

ただ、想い人は、ご本人から
そんなにも好かれていることを、多分まったく知らない。

モニタリングの度に、私はご本人から
想い人の話を聞く。

電話がある度に、想い人の話を聞く。

否定も肯定もせず、ただただ聞く。
私にはそれしかできない。

相談支援専門員の就労支援

以前、私は就労移行で支援員をしていた。

その時に問題として感じた点が2つ。

1つは主治医の意見書問題。

もう1つは保証人問題だ。

 

利用者さんには仕事について希望がある。

例えば、営業職をしたいとか、

フルタイムで働きたいとか。

支援員はその希望に沿って支援を行う。

ハローワーク主催の集団面接会では、

応募書類として主治医の意見書が必要になる。

意見書を確認して、ご本人の希望と乖離がなければ、

特に問題はない。

悩むのは、ご本人が一般就労を希望しているのに、

主治医の意見書には、福祉的就労が望ましいとか、

ご本人が営業職を希望しているのに、

意見書には、単純な事務作業が望ましいとか、

そんなふうに書いてある場合だ。

この件について、当事、私がいた事業所では、

サビ管が利用者さんを説得して、

意見書に沿った職種等に、志望変更させていた。

それも1つの方法だろう。

これについては、色々な研修などで、他の事業所の職員の意見も聞いた。

医療は、福祉とは違う視点から利用者さんを見ているだろうから…、といった意見を貰った。

 

納得できる返答に出会ったのは、

相談支援の精神障害の専門コース別研修に参加した時だ。

講師の医師に質問したところ、

そういった状況では、面倒かもしれないが、

主治医と、病院のワーカーを巻き込んで、

再度、その利用者さんの希望について、

話し合った方がいい。

それが、その利用者さんのブレイクスルーにつながるかも知れないので…とのことだった。

それをやって、意見書を書き直すとなった場合、

その費用はどうなるのかは聞かなかったが、

自分の心情的には、とても腑に落ちるアドバイスだった。

 

保証人問題については、いずれまた。